名張 小太郎岩 登攀記

日程:2009/8/25
メンバー:A山(リーダー)・H本(記録)

7:00 JR西木津 集合
電車が8分遅れで到着。A山号で小太郎岩へ。結構いい天気である。往きはA山さんが運転してくれる。

9:00すぎ 香落渓 到着
ここで水を汲むと言われて降りてみると、上にはライオンが。写真では見てたけど実物はすごい。
あそこを登るのかと思うと思わず腰が引ける。
水を汲んで、細い橋を渡って駐車場に。装備を持って、
取り付きへ。暗い林を上へ上へ。A山さんがなんでこんなに暗いんだと文句を言うくらい暗い林である。
少し右に上がり過ぎ懸垂の終了地点にあがってしまい、取り付きを探す。
左に取り付きを発見。装備をつけて準備。
空は晴れている。でも、はけ雲でこれからどんどん悪くなりそうだ。早く登らないと雨が心配である。

10:00 1P目 H本リード
下部岩壁はアップと思って緊張をほぐしつつ取り付く。でも、やっぱり緊張と朝一番と言うこともあって、体が固い。
2ピン目をかけたところで、ツルッと滑った。危ない危ない。これで目が覚めた。その後は快調に登る。途中、少々、
遠いピンもあったが、傾斜がゆるいので最上段に楽に乗れて問題なし。
あと少しと思ったところで、ヌンチャクが
足りないことに気付く。そこからは、もうパニック。あ〜、どうしようと考えるも、どうしようもない。
必死で間引きながらなんとか突破。大幅に時間を費やしてしまった。出足から遅い。スピードアップしなきゃ。
フォローのA山さんは、するすると登ってくる。やっぱり、うまいなぁ。

2P目 A山リード
緩傾斜なので、先に行きますとA山さんがつるべで登って行ってくれる。しばらくすると、ビレー解除の笛が。
その後、登っていいよ笛2回で登りだす。右斜めに木の生えたバンドを進むとすぐに3P目の取り付きに。
上を見るとライオンの鼻が見える。とりあえず、ゼリーを飲んで、エネルギーを充電。

3P目 H本リード
ついにライオンの鼻を超えるピッチである。最初はフリーで登りだす。左に斜上して登っていく。
いつからアブミかなと思っていたら、鼻下辺りのビレーステーションとおぼしきところをすぎるとアブミに。
そこから右に斜上。左に行って右に行ったら、ロープが綾取り。しまったと思ったが、後の祭りで、重いロープを
引きずって登る。最初のルーフの下を頭を押さえられながら右へ。このとき、ヘルメットがルーフにあたって
ルーフの下が剥離する。首に剥離した石が乗っかる。いや、石というより砂状態。背中に入って気持ち悪い。
でも、そんなことにかまう余裕もなく、右に回って次のルーフへ。ルーフ下を左周り気味に回りこんでルーフを越える。
このルーフを越える直前が遠い。必死で何度もやってみるも、届かない。フリーだったら絶対降りていたけど、
アルパインでは、そうはいかない。リードを任されたからには、何とか登りきらないといけない。
その思いで、
なんとか、ヌンチャクを掛けてルーフを乗越す。でも、もうへろへろである。後は鼻筋の横のスラブを登っていく。
今回は最初から間引いておいたので、ヌンチャクは足りている。なんとか、左目のビレー点に到着した。
セルフを取って、ロープを引き上げるが、綾取りのせいと疲れでロープを引き上げるがたいへんである。
なんとか、引き上げてA山さんに上がってもらう。ビレイをしながら、「次はもう無理だ。リードを代わってもらおう。
いや、せっかくなので行っちゃえ。」などと葛藤をしていると、A山さんがいやー、遠かったと言いながらすんなり
上がって来る。さすがだ。
その頃には、すっかり、空は雲に覆われている。やばいなぁと思いつつ、ロープを引き渡す。

4P目 H本リード
今にも雨が降りそうな中スタート。直前に雨は大丈夫かなぁと言っていたのだが、A山さんに後1Pなので、
行っちゃいましょうと元気付けられスタートした。左目のルーフを右から巻いてライオンの額のスラブを登る。
そのとき、ついに雨が降り出した。結構降っている。でも、ハングの中にいるので、全然濡れない。
ビレイのA山さんに聞いてみるとA山さんも濡れないと返事が返ってくる。
スラブの中を右にトラバースして、
さらに上に上がると五段ハングへ到着。1段目2段目と徐々にルーフが大きくなる。4段目が大きい。
ルーフで乗り移らないと越せない。必死、乗り移る。でも、もう力があまり残っていないので、すんなりと移れず、
じたばたしながら乗り移る。それでまた、力を使ってもう、ぼろぼろである。なんとか乗越して5段目に。
ふと見ると5段目のルーフの端からしずくがぴたぴたを落ちている。
5段目から顔を出すとざあーざあーと
雨が降っている。勿論、壁はびちゃびちゃのぬるぬるである。
実は今回は余裕がなくて間引かなかったため、
ヌンチャクも少なくなる。びちゃびちゃぬるぬるの恐怖に慄きつつ、なんとか残りのヌンチャクでつなぐ。
でも、最後数メータはなんとフリー。本来なら難しくないと思うが、何しろ、びちゃびちゃぬるぬるでへろへろ。
目の前の細い木を折れないように祈りつつそっとつかみ、バンドにはいずりあがる。やっと、あがりきった。
ビレイ点を木で作り、A山さんにコールした。
A山さんがまたまた、するすると登ってくる。
良くこんなびちゃびちゃなところ登ったなぁといいながら、終了点へあがってきた。ついに終了である。

終了したらさっさと降りようとA山さんが懸垂の支点を探してくるとバンドの中へ入っていく。
どうやら、もう少し下にありそうなので、ロアーダウンの要領でおろしてほしいということで、じわじわと
ロープを出しながらおろした。そして、しばらくするとあきらめたようで登りまーすのコール。
そして登りだしたと思われる瞬間「わー!」と言う声とロープにテンションが。去年の悪夢が蘇る。
どうしよう、こんなところからどうして降ろしたらエエんや。幸いにも、泥壁で滑って落ちたけど、
どこもなにもないとのこと。少しは安心したけど、やっぱり心配なので早く戻ってきてほしいと思う。
泥壁が滑って登れないので、一本のロープで自己脱出するとのこと。一本を手元でフィックスし、
片側でビレイをしながら早くあがって来いと願う。そして、無事戻ってきた。全く、心配させやがって。
どうも、今いるビレイ点より少し下にビレイステーションがあるとのこと。安全のためにちょこっと懸垂して
すぐ下のビレイステーションに移動。そこから、60mロープの利点を生かして一気に下部岩壁の上のバンドまで懸垂。
かなり下まで空中懸垂である。しかも、団子になっているロープを解きつつ降りる。でも、懸垂一回でバンドまで
降りれるのはすごい安心である。60mロープはすごい。でも、60mもあると懸垂開始直後は、
ロープの重みで全然降りてくれない。しかも、ロープがすごい延びる。まるで長〜いゴムひもで懸垂しているようである。
ロープを送り込んで降りようとすると、ビヨンビヨンなって支点にも心臓にも良くない。
ここは、考えないといけないところである。
もう一度下部岩壁を懸垂で降りてついに終了である。

あ〜、やれやれ、無事に降りてこれた。よかったよかった。暗い林の斜面を下って、駐車場へ帰る。駐車場で握手。
疲れたなぁと思ってふと見上げるとライオンの顔が。ライオンの顔をみたらやっぱりすごい。
ちょっとした優越感を味わうと共にすこし疲れも取れました。

帰りは、毎度のことながら、私が運転して西木津へ。夕方のラッシュにつかまり、少々時間がかかったけど、西木津に到着。
そして、初の小太郎岩が無事終了しました。